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用の美

October 18, 2016

「用の美」という言葉があります。歴史を遡ること1926(大正15)年にはじまった「民芸運動」から生まれた言葉です。

 

 

用の美

 

 

日本各地の焼き物、染織、漆器、木竹工などの日用雑器、朝鮮王朝時代の美術工芸品、江戸時代の遊行僧・木喰(もくじき)の仏像など、それまでの美術史が正当に評価してこなかった、西洋的な意味でのファインアートでもなく高価な古美術品でもない、そんな無名の職人による誠実な手仕事による民衆的美術工芸を「民藝」と名づけ、世に紹介することに尽力した思想家の柳宗悦(やなぎむねよし)氏の提唱により生まれた概念です。

 

 

柳宗悦 バーナードリーチ

左(上):柳宗悦/右(下):柳宗悦に影響を受けた陶芸家のバーナード・リーチ

 

 

作り手の魂(仏)が宿る・・・そんな例えが正しいかどうかはわかりませんが、職人たちが本当に使いやすいものを求めて無心に努力を重ねた結果、そのかたちには美しさが宿るという考え方です。

 

 

用の美

 

 

一見すると、まるで普通のデザイン。他にも似たような道具があり、さらに巷には次々と最新の機能やデザインを有した新製品が生み出されているにも関わらず、何年も捨てられずに大切に使われ続けている道具や家具などがあります。そうしたモノには、おそらく、作り手の思いの深さの違いが存在しています。その職人たちがあらゆる使用場面を想像しながら、一手一手丁寧につくり込む過程で、その業界の常識やシステムに惑わされない、本当に必要なモノ・コトだけに意識を集中した手仕事が加わっていきます。そのことをまさに「用の美」が備わっていると言うのでしょう。

 

 

用の美

 

用の美

 

 

先にご紹介した柳宗悦氏は、かつて「今の器が美に病むのは用を忘れたからである」と話しています。また、「用と美と結ばれるもの、これが工藝である」とも話しています。用の美は単なる「機能美」ではないというところに、この言葉の深さがあります。

 

 

私たちキノイエの求める住まいづくりも「用の美」でありたいと考えています。

 

 

キノイエ

 

 

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