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住まいと健康リスク、その費用


September 24, 2018

|高気密高断熱|パッシブデザイン|上越・糸魚川・妙高の工務店|新築・リフォーム|自然素材の注文住宅|キノイエ|カネタ建設|

September 24, 2018

秋が深まってきました。朝夕の涼しさで体調を崩される方も多くなってきました。皆さん、どうぞご自愛ください。

 

 

さて、本日も住まいの高断熱化と健康リスクについて、興味深いデータからご紹介したいと思います。こちらは、健康維持がもたらす間接的便益(NEB)を考慮した住宅断熱の投資評価という内容で発表されているものから。一定の基準で断熱化された住宅とそうでない住宅の居住者を対象に健康状態・疾病発症の変化をサンプリング調査した結果によると、住宅の高断熱化による疾病予防のメリットとそれにかかる医療費・休業損失費用等との関係で、年間27,000円もの差があることが示されています。

 

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伊香賀俊治,江口里佳,村上周三,岩前篤,星旦二ほか: 健康維持がもたらす間接的便益(NEB)を考慮した住宅断熱の投資評価,日本建築学会環境系論文集,Vol.76,No.666,2011.8

 

 

 

そして、断熱性能が高い住宅では長期間にわたり健康が維持できるため、結果として断熱工事のお金を回収できるということを示したものが以下のグラフになります。

 

 

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伊香賀俊治,江口里佳,村上周三,岩前篤,星旦二ほか: 健康維持がもたらす間接的便益(NEB)を考慮した住宅断熱の投資評価,日本建築学会環境系論文集,Vol.76,No.666,2011.8

 

 

一般的に、高断熱・高気密化による工事費と暖冷房費削減効果だけ比較して検討すると、工事費を回収するには普通の新築でおおよそ29年かかるように見えますが、断熱性能が向上することにより、アレルギー疾患やヒートショックによる疾患の発生が抑えられることが予測できます。そして、医療費は自己負担だけではなく、組合保険や社会保険、国民健康保険による医療費負担もあることから、これら社会的負担も加味して投資回収年数を試算すると、回収できる期間は16年から11年まで圧縮されます。

 

 

ちなみに、深夜0時に室温18℃未満になる住宅に居住する方の高血圧発病リスクが、18℃以上の住宅居住者のなんと“6.67倍”にも上がるという報告もあります(JST科学技術振興機構の資料より)。住まいの温熱環境が私たちの生命に大きな影響を与えていることは間違いいありません。そして、ここに、「介護」のリスクが重なってくるということをお忘れなく!(先日のブログ記事「老後の健康寿命は断熱化がカギ」をご参照ください)

 

 

住まいと健康の密接な関係を知れば知るほど、住宅のコストパフォーマンスが、単純に本体価格の安さで見てしまってはいけないということを理解できるのではないかと思います。家は表面の値札ではなく、その奥にある具体的な性能をしっかりと見極め、光熱費だけでなく、医療費や介護費用、休業リスクなどを含めた「生涯コスト」で判断しましょう。

 

 

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