先日公開されたkinoie「春日野の家 設計解説動画」。
小さい家の設計の考え方についてお話しているこの動画は多くの方に好評をいただいています。
キノイエのつくる標準的な建物は、延床面積で30坪以内、けして大きくはない建物です。
キノイエ(kinoie)は、まちの中にありながら、限りなく自然との調和を楽しみ、暮らしの豊かさを存分に味わうことのできる木の家です。
ほんの少し前の時代、この辺り一帯の住まいはみな、自然との調和がとれた暮らしが当たり前でした。しかし、私たちが暮らす新潟県上越地域は、年間を通して雨や雪が多く降り、夏は蒸し暑く、冬は寒さが厳しい地域です。高度成長期に入り、人々は四季の寒暖の変化から逃れるように、進化した機械設備と合成建材を好んで追い求めていきました。
やがて、住まいは次第に外に開くことを忘れ、いつしか私たちの暮らし方までもが、小さな箱の内側に籠るような姿に変貌していったように思います。
キノイエには、土間や軒下、フルオープンで外や庭につながる大きな窓など、今どきの家が失くした暮らしの場所が作られ、
そこには、家のナカとソト、家と町の風景をつなぐ暮らしの場がたくさん用意されています。
下の写真は春日野の家の居間にある全開放型の片引きサッシです。
大きな窓を作れば解放感が生まれ、明るさも増すのは当たり前です、でもそれだけでは落ち着きや、外との連続性や繋がりは生まれません。
では、どのような設計の工夫をしているのでしょうか?
窓周り一つを取っても細やかな工夫がされています。
いざ建物内に入った多くの人が口にするのが「思ったよりも広く感じる」「全然狭さを感じない」という言葉です。
もちろん、多くの住宅展示場見て回られた方であれば、おのずと面積を聞いただけで、どのくらいの空間になるのかは想像がつくはずです。それでもなお、「広い」と感じる理由、それは「ソト」と「ナカ」を上手につなげているからなのです。
まだまだたくさんある小さい家の設計の考え方。
少しづつお話が出来ればと思います。
動画も是非ご覧ください。
まちなかの小さな家
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