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農村の家こそ高性能化を

July 20, 2018

“日本の住宅がずっと貧しかった理由は何だと思いますか?”

 

 

これは先日、とある全国の住宅会社・工務店関係者が集う勉強会に参加してきた際のこと。同席されていた建築家の堀部 安嗣(ほりべ やすし)先生が、集まった参加者に問いかけた言葉です。堀部先生はその後、このように続けました。(以下、話し言葉を文章に書き起こしましたので、表現が適切でない部分もあるかもしれません。)

 

 

“それは、日本人がこれまでずっと「我慢」することを「善し」としてきたからです。真冬の寒さも我慢していれば、いずれ春が来る。(言い換えれば、夏の厳しい暑さも、我慢していれば、いずれ秋が来る)・・・昔は、大半の日本人がそう考えていました。しかし、今はどうでしょう?「おばあちゃんの家は寒いから嫌だ(行きたくない)」・・・東京に暮らすお孫さんが、実家に里帰りする際に、こんなことを言われるのが今の時代です。かくいう私の実家も富山県にあります。真冬の話になりますが、たまに実家に戻ると、夜は全く暖房の効いていない客間で寝ます。当然ですが、朝は凍りついた部屋で白い息を吐きながら目覚めることになります。富山の広い屋敷の中、お風呂もトイレも同じように凍りつく。ばあちゃんはそんな暮らしでも元気でしたが、現代人ならとても我慢できません。そして、いつかきっと身体を壊す(あるいは命を落とす)ことになるでしょう。自然が豊かで、都会にはない美しい風景が広がる田舎の生活に若い人が魅力を全く感じていないのは、家の性能が悪いから。そして、そのことをずっと見過ごしてきたからです。”

 

 

 

 

“私も今までは、住宅の高断熱高気密化について少しバカにしていたところがあったかもしれません。でも今は違います。よく、「住宅の高断熱高気密化を進めると、人は内に籠る息苦しい暮らしになってしまう」と考える方がいらっしゃいますが、それは全く逆。住宅が高断熱高気密になり、快適になればなるほど、実は人間はソトに向かって出ていくのです。つまり、快適な暮らしを約束されているという「安心感」が人をソトに向かわせるのです。・・・だからこそ、自然が豊かで風情があり、人と人との関わりに血が通う田舎の家(あるいは農村の家)が都市の家よりも高断熱高気密化し高性能になれば、地方に対する価値観、暮らし方は劇的に変わります。”

 

 

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自然の恵みをもっと身近に享受し暮らしを楽しめるようにするには、家の高気密高断熱化が不可欠。堀部先生の考え方は、小さくつくって大きく暮らす、ソトとナカをつなぐ暮らし、世界基準で考える高断熱高気密住宅を追求するという私たちキノイエの考え方と、向いている方向はほぼ同じであることを強く実感した一日でした。より多くの人が(どれも同じように見える)家の性能(が会社の考え方によって大きく違うということ)についての理解を深めてほしい、私たちの暮らす上越地域でも、こうした考え方に基づいた家づくりが当たり前になる日が訪れてほしい・・・私たちは、住宅性能後進国に陥ってしまっている日本の家の性能水準を上げていくという社会的使命を果たし、ソトに向いた豊かで快適な暮らしを実現させていきたいという気持ちを新たにしました。

 

 

建築家 堀部 安嗣(ほりべ やすし)先生

 

 

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