モノマネからの脱却
November 25, 2018
出張その他の業務が重なってしまい、しばらく投稿が途切れてしまいました。このブログを毎回楽しみにされていた皆様、大変申し訳ありませんでした。

先日、異業種の視察研修旅行で、都内のショッピングモール内にある「Una casita(おなかすいた)」という珍しい名前のお店にお邪魔しました。コンビニエンスストアよりも小さな店内に産直の野菜が市場の2~3割程度安い値段で販売されており、連日主婦を中心とした買い物客で賑わっているお店です。現在都内を中心に人気が高まり、破竹の勢いで出店が進んでいます。昨年には、 TV番組「カンブリア宮殿」でも取り上げられました。

このお店の強さには大きく3つの特徴があります。まずその1つは、品揃えを捨て、旬と安さに集中した点。旬の野菜は出荷量も多く値段が下がることに着目し、集中仕入れを行い、反対に、旬ではない野菜には極力手を出さないという戦略で、大型スーパーおよそ10分の1の種類の仕入れで勝負しています。何よりも、肉や魚の生鮮品の扱いをやめたことで、店内には冷蔵ストッカーの姿すらありません。

2つめは、とことん「鮮度」にこだわっている点。おなかすいたでは、その日の野菜はその日のうちに極力売り切ることに力を入れており、開店後から閉店までの間も、鮮度の変化に応じ、時間によって価格をどんどん下げていく方法をとっています。したがって、店内にはなんと冷蔵ケースがないのです。仕入れと販売に甘える隙をつくらせないので、自然にスタッフも背筋が伸び、全員が緊張感の中で店舗運営に関わります。その結果、他店よりも鮮度がよいという口コミが広がります。

そして、3つめは他にはない独創的な陳列。おなかすいたでは”匠チーム”と呼ばれる特別なチームが社内に存在しており、店舗の商品棚をほとんど自前で作っているそうです。資材の大半はホームセンターで購入し、そのお店にあったディスプレイやケースを次々に自作し、商品一つひとつがより魅力的に見えるように陳列してことで、より一層お客様の注目を集めているのです。



「Una casita(おなかすいた)」を運営する株式会社MongTeng(モンテン)の高品社長は40代半ば。ここに至る過程で、様々な挫折と失敗を繰り返し、人のモノマネでない本物の経営を追求することに目覚め、次々に新しい取り組みを展開する若き社長の姿に元気をもらいました。今後の活躍がとても気になります。
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時間をつなぐリノベーション
November 20, 2018
先日、所用で村上市にお邪魔しました。
糸魚川市が新潟県最西端であれば、村上市は新潟県最北・最東の市。かつて村上藩の城下町として栄えた場所で、三面川の鮭や村上牛などが有名。今も城下町の面影が色濃く残る歴史情緒溢れるまちです。

その村上駅前に大正11年の創業当初から存在する扇屋旅館さんに宿泊させてもらいました。80年以上に渡り増改築を繰り返してきたこの旅館は、2012年に敷地内にオーナーの住宅を新築することをきっかけに、耐震補強を含む全面リノベーションを行い、モダンとクラシックの融合する素敵な旅館に生まれ変わりました。生まれ変わった扇屋旅館の敷地内にはカフェも併設し、まちに開いた新たな駅前スポットとして親しまれるようになり、2013年にはGOOD DESIGN賞、インテリアデザイン大賞等を受賞するなど、この地を建築探訪する際には外せない場所になっています。


最大の特徴は、既存の古い建物と新築部分が緩やかにつながるような設計デザインに腐心されている点。新旧の対比ではなく、グラデーション。宿泊客が建物内にひとたび足を踏み入れると、廊下やお部屋の随所に、新しさで清潔感あふれる旅館でありながら、創業当時の時代感がクロスオーバーしてくる、不思議な落ち着きが感じられる空間になっています。こうしたあたりに設計者の絶妙なセンスを感じます。

このリノベーションを手掛けた設計事務所によると、「着目したのは既存の中庭です。通りに対して閉ざされていた中庭を減築によって街に開き、それを核として旅館と住宅の諸機能と、雑多な建築群を再編した」とあります。「長年親しまれてきた空気感を残すことにも留意した」とあるように、新しく生まれ変わったこの中庭は、この地を訪れる観光客や宿泊客、そして地域の人々にも開かれた公共空間を生み出しており、さすがの一言です。


キノイエの設計思想にもある「ソトとナカをつなぐ」というコンセプトに通じるものを感じつつ、新築では絶対に表現することができない、その建物の歴史と息づかいが現代という時間としっかりとつながるリノベーションの好例に、大いに刺激をいただきました。

なお、この旅館の宿泊料金はとても良心的(素泊り:¥5,400~/1泊2食:¥7,560~/朝食のみ、夕食のみも対応可)です。村上を訪れた際はぜひ一度宿泊してみてはいかがでしょうか?
扇屋旅館のホームページ
http://www.ougiya-murakami.com/
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時間を届ける
November 18, 2018
皆さま、こんにちは。はじめましての方は初めまして、ながさきです。(2回目の投稿になります)
今回は手紙についてのつぶやきを一つ。
先日テレビで、「早くも今年の年賀状が発売された」というニュースを見ました。確かに、今年はもう残り2ヶ月。
「もう、そんな時期かぁ」
なんて思って観ていました。

そんな中、年賀状発売のニュースとともに流れるのは、年賀状を書く人が年々減っているという郵便局さんの嘆き。確かに年賀状どころか手紙を書く人も少なくなってきましたね。
私自身、就職活動中に手紙を書く授業がありました。20代目前にも関わらず、手紙とメールの書き方講座。「日本人の手紙離れはここまで進んでいるのか…!」と、衝撃を受けたのはいい思い出です。
手紙やメールでこんな状態なら、年に1回だけしか書かない年賀状は確かに書く人は少なくなるでしょう。
新年の挨拶と旧年の感謝を伝える年賀状。最近はSNSで済ませる人も多くなってきましたね。確かに私自身もすべて年賀状を書くか、と聞かれるとそうでもない。友人、知人からLINEで来ると、ついついそのままLINEで返してしまいます。
けれど、やっぱり年賀状に限らず、手紙などは貰うと嬉しいものです。
小学生のころは手紙交換なんてものも流行っていまして。内容は学校で話すこととなんら変わりないのですが、やっぱり封を開けるときはワクワクしました。
年を重ねるとともに手紙の内容や渡す相手はどんどん変わっていきましたが、封を開けるときのワクワクはいつまでも変わりません。
さて、ここまで手紙について話していながら、ふと考えました。
「最近、手紙書いたのいつだろう?」
…覚えてない。全然、思い出せない。
しかし、買い物に行くとフラフラ行くのは便せん売り場。特に手紙を書く予定もないのに、しばらく居座ります。「あの人に手紙を書くなら、この便せんが似合うかな」なんて、思って眺めているのが好きです。
手紙にすると、普段中々言えないことも伝えられる、なんてよく言います。確かに、素直になれると言えばそうでしょうね。
SNSが普及し、言葉はとても簡単に届くようになりました。しかし、簡単に届くようになったからこそ、相手を思う時間は減っているような気がします。
例えば、遠く離れた家族や友人に、
「元気です。」
という、たった一言だったら、私は手紙でもらった方が嬉しいです。

手紙は書いている時の自分の時間も一緒に届けることができます。
性格が表れている便せん。
緊張したのか、強い筆圧で書かれた文字。
何度も書き直した、消しゴムのあと。
そんな手紙を書いた時間が、変わらない癖字とともに相手に届きます。
手紙を書く機会はとても減りました。自分の時間を相手に届ける機会はとても少ないです。だから、せめて年に一度だけでも、自分の時間を届ける人が、少しでも増えるといいなぁと思う、今日この頃です。

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白鳥の季節
November 16, 2018
先日、とある用事で新発田市方面に向かいました。

水田が広がる景色にふと目を凝らすと、たくさんの白鳥が羽を休めている姿に気付きます。新潟県は国内有数の白鳥の飛来地。冬の訪れを知らせる渡り鳥の白鳥は、何千キロも離れた遠いシベリアから毎年越冬のためにこの地にやってきます。特に新潟市はコハクチョウの飛来地として日本一を誇っています。

県内にある白鳥の飛来地として代表的な場所は、「鳥屋野潟」、「福島潟」、「佐潟」の三つの潟湖。白鳥たちは日中、周辺の田んぼへエサを取りに出かけ、夕方に湖に戻ってくるというサイクルを繰り返します。

ちなみに、私たちの暮らす上越、糸魚川エリアにも時折白鳥が飛来し、周辺の田んぼで目撃されることがあります。最近では、繁殖に成功したトキにも出会うケースもあります。美しい田園風景と純白の野鳥が大空を舞う姿がすぐ近くで見られるこの新潟という地域は、素晴らしい魅力に恵まれた自慢の地域だとあらためて感じます。
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にぎわいの復活へ
November 14, 2018
先日、糸魚川市駅北エリアにて住宅再建の地鎮祭が執り行われました。

こちらは、一昨年12月22日に発災した糸魚川駅北大火にて被災されたお住まいの復興再建となります。このお隣の敷地でも同様に再建工事が進んでいます。

来月で被災から丸2年。現在、少しずつ再建が進んでいます。同時に、大火からの復興を目指し、市民会議やまちづくりフォーラム、にぎわい創出イベントの取り組みなど、官民が協力し合って様々な取り組みが精力的に行われています。
まちの“にぎわい”とは何か?・・・建物の再建によって物理的な復興は進みますが、本当に必要なことは、「人と暮らしの輸血」ではないかと私たちは考えています。身体中にあたたかい血が巡るように、そのまちの普段の日常に人の暮らしの息づかいが感じられることこそ、本当のにぎわいと呼べるのではないかと思います。本町通り、広小路通りなど、ロの字商店街と呼ばれるエリアに人と人とが自然に触れ合い、会話が流れる暮らしが再び訪れること・・・そんな“にぎわい”が復活する日が訪れることを私たちは心待ちにしています。そのために、私たち市民一人ひとりにできることは?・・・完成後の暮らしをイメージしながら、そんなことを考える今日この頃です。

地鎮祭では、様々な思いをはせながら拝礼をさせていただきました。
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地域のケア輸送を担う
November 6, 2018
弊社代表猪又は地元糸魚川市のタクシー会社「有限会社糸魚川タクシー」の代表取締役も兼務しています。
少し業界の話題になりますが、昨年末より登場したトヨタの新型タクシー専用車「JPN TAXI」は、車椅子のままでも乗車が可能なチルト機構を搭載した、いわゆる「ユニバーサルデザイン」車として業界の注目を集め、糸魚川タクシーでもこの春より2台が稼働を始めたばかりでした。ところが、ややその構造が非常に複雑であったことから、慣れないタクシー乗務員が通常の4人乗り仕様を車椅子仕様に切り替えるには、かなりの作業時間がかかってしまい、肝心の車椅子ご利用者様の対応がなかなか積極的にできないという問題を抱えていました。

その点、私たちカネタ建設には介護事業部「ライフケアおれんじ」の中に、介護タクシー部門があります。車椅子での移動が必要な方を中心に大勢のご利用者様に支持されています。そこで今回、糸魚川タクシーの抱える課題を、関係者会社の連携で解決しようということに。まさに、餅は餅屋。その複雑な設置作業と車椅子乗車を迅速にかつ丁寧に行えるよう、ライフケアおれんじのスタッフと糸魚川タクシーの乗務員スタッフが、一緒になって設置実演と作業方法の共有をはかりました。

今後、この地域でも高齢化の加速と共に、介護輸送の需要は増えていく傾向にあります。今回、両者の会社の垣根を越えた積極的なコラボレーションが実現したことにより、糸魚川タクシーにとっては、介護輸送の専門家の貴重なノウハウを吸収でき、カネタ建設介護事業部「ライフケアおれんじ」にとっては、輸送サービスだけではカバーしきれなかった突発的なオーダーへの対応や、予約が集中しやすいピークタイムでの柔軟な対応が可能になるなど、1+1が5にも10にもなるような成果が期待できるようになりました。

関係会社が様々な連携を図ることにより、この地域での住生活に関する様々なニーズをワンストップで解決できるようなサービスをグループで展開していきたいと考えています。
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月見会
November 3, 2018
少し前になりますが、先月会社の恒例行事「月見会」が開催されました。

以前にもご紹介していますが、カネタ建設では、公式・非公式合わせて毎年恒例となっている全体の懇親会が、新年会・アンコウ会・花見会・納涼会・月見会・忘年会・・・と、なんと6回もあるのです。これは何十年と続くカネタ建設の伝統文化。正直、今回が第何回目なのか分かる人は皆無です(笑)

普段は違う部門で、ほとんど顔を合わせないスタッフ同士も、ここでお酒を酌み交わしながら、コミュニケーションを図ります。ネット社会の現代においては、こうしたアナログのコミュニケーションが昔以上に重要な意味をもっていると痛感します。カネタ建設の伝統に感謝です。

今回も一部のスタッフたちは二次会へ。別の会合ではしごをしていた代表猪又も合流。その目的はただ一つ。「社長!ごちそうさまです!」(笑)

次回は年末の忘年会。またその時の様子をご紹介したいと思います。
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楓蔦黄(もみじつたきばむ)
November 1, 2018
11月に入りました。二十四節気では、10/23~11/6までの時期を「霜降(そうこう)」と呼んでいます。その一つ前の「寒露(かんろ)」に続いて「霜が降りるころ」という意味で、 朝晩の冷え込みがさらに増し、北国や山里では、霜が降りて朝には草木が白く化粧をする頃とされています。野の花の数は減り始め、代わって紅葉が盛りとなる頃。露が霜に変わり、だんだんと冬が近づいてくることを感じさせる時期です。

また、七十二候では、10/28~11/1頃までの間を「霎時施(こさめときどきふる)」と呼んでいます。中国の宣明暦では「草木黄落」と呼ばれ、「草木の葉が黄ばんで落ち始める」などといった意味で、ぱらぱらと通り雨のように雨が降りはじめる頃を表します。雨が降ったかと思えば、すぐに青空が顔を出すような天気がしばしば。また、初時雨は、人々や動物たちが冬支度をはじめる合図だといわれています。

そして、明日11/2~11/6頃の間を同じく七十二候では、「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」と呼んでいます。晩秋を彩る山々が美しく紅葉する季節です。もみじや蔦が色づいてくる頃。葉が赤色に変わることを「紅葉」と呼び、銀杏のように黄色に変わることは「黄葉」と呼びます。また、秋の山が紅葉することを「山粧う(よそおう)」といいます。日本の紅葉の美しさは世界で一番ともいわれていますが、とても繊細で情緒あふれる四季の変化を楽しめる日本は本当に美しい国だと思います。

先日、とある研修で湯沢方面に出かけました。ちょうど山々が色づき始め、まさに「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」の様相が一面に広がっていました。ほどなくして、山頂から白く染まっていくことでしょう。

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自然と都市のハイブリッド空間
October 22, 2018
上刈の家は、糸魚川市の中心部に比較的近い場所に立地していますが、周辺にはまだたくさんの田が残っており、遠くの山並みと、近くの工場、そしてすぐそばを走るローカル線のコントラストがなんともいえない独特の風情を生み出しているロケーション。ここに有機的な存在感のある木の家が建てられたことに、とても深い意味を感じます。

朝夕に走るローカル線は、ほとんどが1~2両。毎日の時報代わりに暮らしのリズムを刻んでくれます。通勤・通学などで毎日ここを通る乗客のみなさんにとって、山々の景色と共にこのキノイエの存在もまた、車窓の風景の一部になっているはずです。

リビングから眺める、私たちのまちの経済を支える地元のセメント工場と田園、そして山々の景色。住まいの各部屋で見え方も様々。

始めてみる人にとっては、もしかすると最初は少しシュールに感じる景色かもしれません。しかし、いずれこの景色は毎日の生活の中に溶け込んでいきます。

大自然に囲まれた1軒家の暮らしもあこがれますが、まちの暮らしにもまた違った良さがあります。上刈の家は、自然と都市のハイブリッド空間に立地。季節の移ろいと人やまちの息づかいを感じられる、ちょっと贅沢なロケーションでもあるのです。

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リアルな声から実態を知る
October 9, 2018
先日、タレントを起用したTVCMでも有名な某大手ローコスト住宅を購入されたお客様自身による実体験を綴ったブログ記事が業界関係者の間で話題になっていました。「○○○(空調設備の名前)は不要」「デメリット多過ぎ」という内容で書かれたその記事を読むと、さすがに目を覆いたくなる事象の数々に、同じ住宅業界に身を置くものとして、とてもやるせない気持ちになりました。
その内容をかいつまんで要約しますと、以下の通りです。
エアコン2台による全館空調で家中快適という触れ込みで購入したが、全くその性能が発揮されず、家の中の各所で温度差が発生。
冬は暖気が小屋裏に抜けていき、冷気が下に降りる。
気密、断熱性能が低いため、ダクトによって各部屋に供給された暖かい空気が各部屋で冷却され、部屋のドアのアンダーカットから勢いよく出てくる。
部屋と廊下の温度差が激しい。
2階からリビング階段を伝って冷たい空気が流れてくるため、1階リビングの足元がかなり寒い。冷たい空気が動くのがわかるくらい。
エアコンの駆動音がうるさく眠れない。(各階に一台ずつのエアコンではパワー不足なのか、夜間もエアコンの風量が下がらない)
結果、家中過乾燥状態になる。
「ヒートショック防止」「家中快適」「寒暖差なしで健康長寿」等謳われているにもかかわらず、普通に乾燥で喉をやられてインフルエンザになる。どう考えても体に悪い。
この設備を導入するのであれば、その分のお金をサッシや断熱材にかけた方が間違いなく幸せになる。
電気代も気になっている。

・・・これが全て事実だとすると、とても恐ろしいことです。この住まいの根本的な問題は、最新の全館空調システムを売りにしていたものの、本体価格を安くするために、断熱材、サッシ、施工の質を落としたことで、建物の基本的な断熱・気密性能が度外視されてしまったことにあります。結果、コールドドラフトが発生し、空調システムの性能が全く発揮されずに、かえって室内に激しい温度差を発生させてしまっています。業界のある専門家は「ほどほどに無知なうえ手を抜いた断熱とほどほどに無知なうえ手を抜いた設備の組み合わせが起こした悲劇」と表現しています。

コールドドラフトの仕組み(YKK apの資料より)
まさに、最先端のカイロを裸の身体に直貼りして冬空の下に出ているような状態。イニシャルコストに目を奪われ、その後の長い人生の中で経済的損失と健康被害を被るようなことがあってはならないと思いますし、企業の倫理観が問われます。

住まいの基本性能は、やはり本体をしっかりと断熱気密処理し、サッシの性能などにも手を抜かないことです。このブログでも何度も警鐘を鳴らしていますが、「現代の住宅はどれも性能がいい」と考えるのはとても危険なことです。安すぎる価格の裏には必ずカラクリがあります。
これから住まいづくりを考える多くの皆様が、イメージを誇張する派手な広告に目を奪われ、このような悲劇に遭われないことを心から祈るばかりです。
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