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エアコン1台で家中涼しい暮らし


August 3, 2016

床下エアコン

August 3, 2016

じめじめと蒸し暑い日が続きます。こんな日は外に出かけるのが非常に億劫になりますね。ですが、こんな日こそ、ぜひキノイエの住まいを見に来て体感していただきたいと思っています。

 

キノイエの住まいは、日中最高気温が30度以上でも室内はカラッと涼しい快適空間。しかも、エアコンの負担は最小限。

 

具体的には、こんな性能をもっています。

 

・エアコン1台の「弱」運転で、家中どこにいても涼しい環境設計。エアコンによる冷風は計画換気システムにより、家の隅々にまで効率よく循環。だから、家じゅう快適です。エアコンを「強風」設定にして直接的に局所を冷やす等、冷房機器の電気的負荷をかけるようなムリ・ムラ・ムダはほとんどありません。

 

床下エアコン

 

・それを実現する根拠は、冷気のロスや、室外の熱気を徹底的に遮断する超高気密施工。家全体に占める隙間の面積はとても小さく、およそ名刺の半分サイズしかありません!(現在、日本の既設住宅のおよそ90%以上が気密性能の低い住宅と言われており、40坪相当の家であれば、その隙間は新聞紙サイズ以上とも・・・)

 

ガラリ 床下換気

 

実は、この隙間の違いは、予想以上に冷暖房機器の運転効率に影響します。隙間が大きいと、計画的に循環させようとした冷気や暖気が、家全体から侵入してくる室外の暖気や冷気の影響を受けてうまく循環しなくなります。これによって、特に冬は暖かい空気が上に留まってしまい、エアコンやヒーターなどの風量を上げたり、人体に直接送風を当てなければ快適さを得られないという現象が起こります。最近では、センサーが人の動きを感知して追いかけるように送風したり、人が居ないとスイッチをOFFにする賢いエアコンも登場してきましたが、その分、機器の運転負荷や人体に与える影響は大きくなります。家全体の気密・断熱性能を一定のレベルに上げることで、不効率な機械運転のお世話にならなくて済むようになるのです。

 

気密処理

 

・断熱材には「フェノールフォーム」と呼ばれる、熱伝導率の極めて低い素材を使用しているので、真夏の高温下でも室内への影響は最小限。(熱の伝わり方は、通常のグラスウール断熱やセルローズファイバーの約半分。高い断熱性能で知られるウレタンフォームやポリスチレンフォームよりもおよそ1~2割程度低いです。)

 

・さらに、フェノールフォームは水を吸い込まず湿気に強い素材のため、結露の心配が一切なく、カビの発生も抑制します。(断熱材に湿気がこもらない)

 

フェノールフォーム

 

・結果として、キノイエの住まいは電気代も節約できます。家庭生活においてもっともエネルギーを消費するのは冷暖房。光熱費に換算すると、キノイエの工法を取り入れた場合と一般的な従来の建築方法で建てられた住まいとでは、約4割弱の開きがあり、暮らし方によっては、1年間で7万円以上もの光熱費の節約(10年間で70万円以上の節約)が可能になります。さらに、ここに太陽光発電システムを導入することにより、実質的なゼロエネルギー住宅の実現も可能になるわけです。

 

光熱費の節約 光熱費の節約

 

これらのことを住まいづくりで可能にすることは簡単なことではありません。キノイエのスタッフには多くの省エネ建築診断士の資格を持つ専門スタッフが、これまで長年数多く住宅建築の経験を踏まえて導き出した知識と技術があるからこそなし得るものです。

 

建物価格を検討する際、その後20~30年間の光熱費(ランニングコスト)がどうなるのか?を吟味する必要があります。表面的な安さに隠れた、電気代のかかる家を選ばないように注意しましょう。

 

 

省エネ診断士

 

お伝えしたいことは、まだまだ他にもたくさんありますが、このあたりのテクニカルなお話については、専門的にお話しすれば非常に細かくなっていきますので、これから時間をかけて少しずつ皆様に解説していきたいと思います。

 

なお、太陽の日差しを含め、自然のエネルギーをコントロールする「パッシブデザイン」のお話については、過去のブログ「自然の恵みを設計に~「パッシブデザイン」入門編」を、室内の空気環境、換気と気密のお話については、過去のブログ「住まいの呼吸法」もぜひ参考にご覧ください。

 

 

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住まいの呼吸法


July 19, 2016

マーベックス

July 19, 2016

突然ですが、ヒトは肺呼吸、魚はエラ呼吸ですね。ヒトは肺を動かすことによって、新鮮な空気を体内に取り込み、汚れた空気・不要な空気を外に排出します。魚はエラを動かすことによって同様の働きをします。泳ぎを止めると呼吸が止まる魚もいますから、エラの機能や必要な呼吸の量にも差があるようですね。ちなみに、昆虫はどうかというと、通常、お腹の脇に「気門」という穴が開いており、自らの体を動かすことにより空気を吸い込むような働きをします。一部には、エラのような働きをする器官が付いている虫もいるそうです。つまり、すべての生き物にとって「呼吸」とは生命にかかわる重要な機能であり、その考え方や働きにも違いがあるということが分かると思います。

 

魚

 

昆虫

 

では、住まいはどんな呼吸の仕方をするのでしょう?住まいでいう呼吸とは、つまり「換気」のことです。住まいも生き物です。常に新鮮な空気を取り込み、汚れた空気は排出しなければ、住まいのあらゆる箇所に、あるいはそこに住む私たちの健康にも大きな影響が生じます。

 

実は、建てる会社によって、あるいは住まいの仕様によって、呼吸の方法が違ってくるのです。これは、日本の住宅業界自体が、この分野に関してまだ進化・発展の途上であり、規制が甘く、企業によって様々な考え方や重要度の差が存在していることに起因しています。ですので、自分たちが建てる住まいの呼吸法を知っておくことはとても重要なことなのです。

 

ほんの少し前までは、日本の家はほとんどが無換気に近い作りの家でした。換気といえば、必要に応じて窓を開け閉めすることで事足りていたからです。しかし、現在の住宅を取り巻く環境は激変しました。気候の変化、外気の汚染度合い、住宅の高気密化、合成建材の普及とそれに伴うシックハウスの問題などから、2003年にようやく法改正され、住宅の新築にあたっては24時間換気の機能が義務づけられるようになりました。1時間あたり住宅内の居室の空気の1/2(0.5回)を外の空気と入れ替えるよう取り決めることで住宅内のシックハウスに関する化学物質の濃度を下げることが換気の目的です。

 

それに伴い、現在の日本の住宅業界で取り入れられている、機械による換気方法は、主に大きく以下の方法に分類されます。

 

<第1種機械換気>

外気を室内に取り込むことと、室内の空気を室外へ捨てるのを同時に機械で行う換気方式のことを指します。第1種換気は各居室に安定して新鮮な空気を供給する長所がありますが、給気と排気の両方にファンが必要なためにその駆動エネルギーが大きいことがデメリットになる場合があります。また、ダクト式の場合、給気ダクトが汚れると汚れたダクト内を空気が流れる事になります。

 

<第2種機械換気>

外の空気を室内に換気機器を使って取り込み、その圧力の差で室内に設置された換気口から空気を室外へ捨てる換気方式のことを指します。つまり、吸い込んだ分だけ、後ろの穴から抜けていくようなイメージをされるとわかりやすいと思います。最大の特徴は、常に圧力が一定になるという点です。

 

<第3種機械換気>

室内の空気を室外に換気機器を使って押し出し、その圧力の差で室内に設置された換気口等から室外の空気を取り入れる換気方式のことを指します。単純に第2種換気と真逆の考え方にあたるのが、この第3種換気です。また、第2種換気とは違い、常に排気を行っているため、設計によっては家の中が圧力不足(=給気不足)になるケースもあります。

 

 

換気方式

 

ここまでは、いわゆる「呼吸の方法」の違いについての説明でした。次に、換気における最大のデメリットについて触れてみたいと思います。この3つ方法のいずれにも共通することは、換気によって外の温室環境の影響を100%受けてしまうということです。夏のじめじめした蒸し暑い空気や、冬の乾燥した冷たい空気をそのまま室内に取り込むため、冷暖房機器の負荷も大きく、また建物や人体に与える影響も大きくなります。そこで、その点に十分に配慮した設計や機械装置に関する工夫が必要になります。

 

そうした中、キノイエでは、「第1種”熱交換”換気」の方法を採用しています。この方式は、単なる給排気の機械運転だけではなく、室内の涼しい(暖かい)空気を外へ捨てる際、その熱を回収・交換して室外から取り入れる暑い(冷たい)空気をなるべく室内の温度に馴染ませて取り込むことができることが最大の特徴です。つまり、換気の際に捨てられてしまう室内の涼しさや暖かさを再利用(熱回収)するので、夏はエアコン、冬は暖房等の省エネ運転にも貢献します。さらに、冬には室内の排気から水蒸気を回収して室内に戻すので、室内の乾燥防止にもなります。

 

 

熱交換換気

 

 

この方式のデメリットは、他の方法と比べて高性能となるため、コスト増になるということが挙げられますが、外気の影響を最小限に食い止めることは、住宅の寿命、冷暖房効率、そして何より住む人の健康面で考えても必須の課題であり、健康被害や住宅の改修にかかる費用などの生涯コストを考えると、とても合理的なのではないかと考えます。先ほど、「様々な考え方が存在する」と説明しましたが、現段階において、この熱交換換気以外の方法では、皆様に安心・安全・快適をお届ける家づくりは実現できないのではないかと考えており、また、家づくりの過程において、こうした説明を絶対に省略してはいけないものだと考えています。

 

また、この熱交換システムについては、各社に違いがあり、多くは天井裏に設置するケースが主流ですが、キノイエでは床下に設置する方法を採用しています。床下から給気する空気の流れは、住宅の床下も計画換気の対象となり、さらに施工方法を工夫することにより、小屋裏空間でさえも空気の通り道とすることができます。

 

マーベックス

 

マーベックス

 

細かい話ですが、室内の排気口の配置にも違いがあり、キノイエでは天井ではなく床面に配置されています。ホコリ・花粉・臭気は床面に溜まりやすいのですが、従来の壁や天井にガラリが設置されている換気システムだと、床面に溜まったホコリや花粉を、人が呼吸をしている空間まで巻き上げてしまいます。ホコリを舞い上げて吸い取るのではなく、ゆっくりと沈んだホコリをやさしく吸い取る方式は非常に効率がよいと考えています。昔、よくお母さんが朝に掃き出し窓を開けて掃除していた記憶を思い出すと、夜中の間に沈んだホコリを効率よく除去することが目的だったのだと合点がいきます。

 

吸気口

 

床下吸気

 

また、外気の不純物対策も万全で、花粉やPM2.5を除去できる外気清浄機を床下に設置し、ここから給気しています。加えて、床下空気の温度は、夏は外気よりも涼しく(25℃前後)、冬は暖かい(15~18℃前後)ため、住まいの空気を常にクリーンに保つだけでなく、暑さ・寒さをやわらげます。また、床下は常に換気が行き届いているため、湿気が溜まるという心配がありません。

 

PM2.5対策

 

いずれにしても、こうした緻密な計画換気と室内環境の維持を可能にするためには、住宅の気密性能を高いレベルにまで引き上げる必要があります。つまり、いくら高性能な換気設備を導入しても、家中が隙間だらけでは何の意味もありません。キノイエでは、全棟気密試験を行い、建築した住まいにどのくらいの隙間が空いているのかを厳しくチェックしています。ちなみに、キノイエの住宅隙間相当面積(C値)は0.3~0.4㎠/㎡を標準性能としています。わかりやすく例えると、40坪未満の家全体に対し、隙間のサイズが名刺以下というレベルです。現在、日本国内に流通している住宅のおよそ90%以上がC値=5㎠/㎡以上(大半は測定不能あるいは未測定)で、想定では、新聞紙を広げた大きさ以上の隙間サイズがあるといわれている中、キノイエの隙間がいかに小さく、エリアトップクラスの気密性能であるということがお分かりいただけるかと思います。なお、この気密のお話や、隙間相当面積C値の説明については、こちらのブログで後日詳しくお伝えしていきたいと思います。

 

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人の呼吸にも腹式呼吸と胸式呼吸があるように、家の呼吸法にも違いがあり、その方法の違いが、その後の健康に大きな影響を与えます。少し専門的で難しい話かもしれませんが、とても重要な要素ですので、この機会に少し気に留めていただけたら幸いです。

 

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自然の恵みを設計に~「パッシブデザイン」入門編


July 2, 2016

キノイエ 塩屋新田の家

July 2, 2016

みなさん、「パッシブデザイン」あるいは「パッシブ設計」、「パッシブハウス」という言葉を耳にしたことはありますか?最近、建築業界ではもう流行語のようになっていて、今や、どんな住宅会社でも、「パッシブ」という言葉を多用するようになりました。そのため、誤解も多く生まれるようになりました。いずれにしても、これから住まいづくりを考える皆さんにとって、とても重要なキーワードになることは間違いありません。

 

そこで、本日は、この「パッシブ」という言葉について、正しい理解をしていただくため、誰でも分かる入門の入門編・・・になるような、分かりやすい具体例を用いて話をしてみたいと思います。

 

キノイエ 塩屋新田の家|上越市・妙高市・糸魚川市の注文住宅|木の家づくり工務店|キノイエ|

 

写真は、キノイエ上越モデルハウス「塩屋新田の家」の南側デッキ部分を6月8日正午に撮影したものです。2階の屋根の軒の影がちょうど1階南のサッシのラインより手前に落ちているのがお分かりでしょうか?ちなみに、そのもう少し先の6月21日は夏至です。その日の写真はありませんが、ほぼ今のラインと同じくらいです。つまり、真夏のいちばん日差しが厳しい時期に、サッシの内側には太陽光が入らないように軒の長さが設計されているのがキノイエの住まいです。反対に、真冬は太陽の位置がぐんと下がります。そのため、南の大きな窓を通してリビングの中に温かな陽射しが入り込むように工夫されています。

 

パッシブ設計

この塩屋新田の家も、軒の長さは、水上側(北側)、水下側(南側)、そしてけらば(東西方向)とそれぞれに固有の寸法が計算されています。単なる見た目のデザインの良し悪しではなく、一年間の日射角度を計算して設計されています。

 

 

ちなみに、塩屋新田の家の南側の庭には、モミジとセイヨウカマツカと呼ばれる2種類の落葉樹が植えられております。成長すると、隣地の視界を遮るとともに、夏は厳しい日射を緩和してくれます。冬になると葉はすべて落ち、貴重な太陽の光と熱を室内に届けてくれます。

 

庭木

 

「パッシブ」とは、和訳すると「受動的」という意味で、「能動的」を意味する「アクティブ」という言葉の対義語になります。つまり、「パッシブデザイン」、「パッシブ設計」とは、なるべく冷暖房機器の過剰な運転に頼らず、太陽の光や熱、そして風といった「自然エネルギー」をそのまま受動的に利用して、住まいと地球に負荷をかけない快適な暮らしを実現しようとする設計思想のことを言います。 太陽の光と熱、そして自然の風は¥0(タダ)です。自然の光や風を上手に活用して冬は暖かく、夏は涼しい住まいを実現することで、電気やガスなどへの依存率が減少し、省エネでありながら快適で健康的な暮らしが実現することができます。

 

 

軒の長い家。縁側があり、庭には落葉樹・・・実は、昔の日本の暮らしは、こうした考え方に基づいた家づくりを当たり前のように実践していました。夏は蒸し暑く、冬は寒い。その四季の厳しさを先人の様々な知恵と工夫で乗り越えてきました。しかし、高度経済成長の過程で、製品開発競争が起こり、私たちの暮らしの中に様々な機械器具が取り入れられると、電力・石油・ガスなどの需要がどんどん上がっていき、エネルギーの消費量、依存度が極めて高い国へと変貌していきました。今や世界レベルの問題となっている地球温暖化。日本はCo2の削減に対し、非常に高い削減目標を課せられています。達成のためには、日本のエネルギー消費の14%以上を占めている家庭用のエネルギー消費を抑えることが急務となっています。ちなみに、家庭用のエネルギー消費は、個人消費や世帯数の伸びにつれて大きく増加しており、1973年度を100とすると、2011年度は208.9と2倍以上に増加しています。(資源エネルギー庁「エネルギー白書2013」より)

 

パッシブ設計

 

パッシブデザインのこと、少しだけお分かりいただけましたでしょうか?パッシブ設計には、この他にも高い窓性能や断熱性能、気密性への適合や熱交換換気への対応など、クリアすべきいくつかの技術的なハードルがあります。私たちキノイエスタッフは、この上越地域の住宅会社でいちばん最初に一般社団法人パッシブハウスジャパンが認定する「省エネ建築診断士」の資格を取得し、パッシブハウスの研究に力を注いできました。

 

省エネ診断士|上越市・妙高市・糸魚川市の注文住宅|木の家づくり工務店|キノイエ|

上越エリアでいち早く省エネ建築診断士の資格を取得したキノイエスタッフたち

 

前沢パッシブハウス|黒部市|カネタ建設|上越市・妙高市・糸魚川市の注文住宅|木の家づくり工務店|キノイエ|

省エネ先進国ドイツの厳しい基準をクリアし、日本国内で12番目に認定されたパッシブハウス「前沢パッシブハウス(富山県黒部市)」の施工を弊社で担当しました。(発注者:YKK不動産株式会社/設計:キーアーキテクツ/竣工:2015年11月)

キーアーキテクツ森みわさんとカネタ建設スタッフ|上越市・妙高市・糸魚川市の注文住宅|木の家づくり工務店|キノイエ|

パッシブ設計のさらに詳しいお話につきましては、今後少しずつこのブログでご紹介していきたいと思います。

 

 

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永く住み続ける


June 26, 2016

永く住み続ける住まい

June 26, 2016

大きな投資によって手に入れる住まい。だから、その投資に見合う住まいでなければなりませんが、暮らし方も判断基準も住まい手それぞれに異なります。とても難しいテーマですね。

 

 

でも、今回はあえてその点について少し触れてみたいと思います。

 

 

投資に見合った住まいであるかどうかの物差しの一つに「満足度」があります。デザイン、間取り、性能、価格・・・いくつかの要素を総合して判断されるお施主様の心理的な満足度はとても分かりやすい指標です。住まいが完成した時、「思い通りの家ができた!」、いや「思った以上の家になった!」とお施主様が純粋に感じられた時、いい買い物ができたということになるのかもしれません。

 

 

ですが、そこに「時間」という要素を加えて考えてみるとどうでしょう?5年後、10年後、20年後・・・その時々に、お施主様の思いがどう変化していくのか?むしろ完成した瞬間よりも、その後長く長く続くご家族の人生に常に寄り添う住まいを通じて、お施主様の心の内から「この家を建てて本当に良かった」と感動が舞い戻ってくるような瞬間が何度もある・・・つまり、投資に見合った住まいであるかどうかは、建てた時から高い満足度を持続、あるいは時が経つほどに高まっていく、本当の意味で「永く住み続けられる」住まいであるかどうかということではないでしょうか。

 

 

そのために、作り手がやるべきこと、守るべきことはたくさんあります。

 

 

いつまでも飽きのこない普遍的な美しいデザインを提供すること。経年変化を味わいとして感じられる本物の素材を厳選すること。ご家族のライフスタイルの変化にも柔軟で価値の下がらない空間であること。お客様と私たちの人間関係が良好であり続け、深まっていくこと。そして、お施主様の住まいを何世代にも渡り見守り続けられるように、いかなる経済環境の変化にもびくともしない経営で会社が存続し続けること。私たちは、様々な角度から本当の意味で「永く住み続けられる」家づくりを追求していきたいと思います。

 

 

今後このブログで、一つひとつ紐解きながらお話していきたいと思います。

 

 

永く住み続ける住まい

 

 

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‟いいとこ取り”の「現代町家」


June 22, 2016

町家の間取り

June 22, 2016

「町家(町屋)」という言葉を聞いた時、みなさんはどんなイメージをされますか?

 

昔ながらの佇まいが並ぶ「京都」をイメージされる方もいるかもしれません。そして、多くの人は、「長屋」、つまり「うなぎの寝床」を連想する人も多いかと思います。そして、その言葉からは、なんとなく「窮屈」「暗い」「住みずらい」といったイメージを持たれる方も多いでしょう。しかし、実は、その長屋・町家には、四季の変化と寒暖の差が厳しい日本で暮らしてきた先人たちの知恵がたくさん詰まっているのです。

 

例えば、寒さ厳しい日本の冬・・・町家の特徴でもある隣家同士が何軒も連なった姿。実は、厳しい寒さの中で、隣同士の生活で発生した熱をなるべく外に逃がさないための工夫なのです。それは、まるでお互いの体を寄り添って暖め合うかのように機能していました。断熱技術が現代のように進化していなかったこの時代、両隣の家々が連続でつながっていることは、とても理に適ったことだったのです。

 

そして、強い日差しと蒸し暑さが特徴的な日本の夏・・・うなぎの寝床のように細く長い伸びた町家の軒先には簾(すだれ)が、中を覗くと奥まで長く続いた土間スペースがあります。実は、これも先人の大いなる知恵。容赦なく照りつける日差しは、長く伸びた軒と簾によって遮られ、外から家の奥に侵入してくる熱風は、一旦、冷えた土間の上を通り抜けることで冷却され、家の奥に入ってくる頃には心地よい風に変わっています。今のようにエアコンなどない時代に編み出された先人の知恵には頭が下がる思いです。

 

そして、町家の中央部分にはコの字に切り取られた中庭があります。これもやはり先人の知恵。直射日光を木漏れ日に変える植栽や池をつくることで、家の中に暑いところと涼しいところを人工的につくり上げて風をつくるという工夫まで考えられていたのです。

 

さすがに現代の建築基準法では、様々な規制により、この「うなぎの寝床」を再現することは認められていません。また、隣同士の家が共通の壁一枚でつながることも、プライバシーを重視する現代のライフスタイルにはそぐわないでしょう。だからこそ、その町家のいいところだけを取り込み、進化した断熱・気密技術を駆使し、現代の暮らし方に見合ったカタチに再設計することが、機械設備に過度に頼らず、外を取り込み自然体で人間らしい暮らしにつながる・・・そんな思いから生まれたのが、この「現代町家」という考え方であり、近年建築業界で盛んに取り上げられている「パッシブデザイン※」の原点とでもいうべき考え方なのです。

 

実は、この上越地域の古い街並みにも、この「うなぎの寝床」がまだあちこちに残っています。雪国であることから「雁木」をつくり、人々の往来、つまりは「つながり」を守る工夫もありました。ほんのちょっと前の上越・妙高・糸魚川の暮らし。その懐かしくも肩ひじ張らない「粋」な暮らし方、「最高の地元ライフ」をキノイエで実現していきたいと考えています。

 

町家にはこの他にもまだまだ特筆すべき利点がたくさんあります。そして、さらにその優れた町家の思想を深く掘り下げ、現代の暮らし方に合う形に進化させた「現代町家」の設計思想をこのブログで少しずつご紹介していこうと思いますので、どうぞお楽しみに。

 

町家

 

中庭 町家

 

 

町家の間取り

 

※パッシブデザイン【passive design】: 建築の設計手法の一つ。 特別な機械装置を使わずに,建物の構造や材料などの工夫によって熱や空気の流れを制御し,快適な室内環境をつくりだす手法。

 

 

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土間のある暮らし


June 18, 2016

|キノイエ|新潟県上越市・妙高市・糸魚川市の注文住宅|木の家づくり工務店|

June 18, 2016

地元の人の手でつくる。
共に人生を歩む木の家。
~最高の地元ライフ~

 

写真は、モデルハウス「上越 塩屋新田の家」のリビングから玄関方向を撮影したもの。住まいはコンパクトですが、玄関土間は広々と確保しました。また、この土間を介して、玄関ホール~リビング~庭~離れスペースにアクセスできます。

 

雪国である私たちの地域では、昔から比較的土間の広い家が多く存在していました。長靴やカンジキについた雪や泥汚れ、採れたての野菜や山菜、雪かき道具、濡れたカッパ掛けなど、玄関土間が広くあるべき理由がたくさんありました。

 

その頃と現代の生活スタイルは変化していますが、それでも、この土間のある暮らしには根強い人気があります。考えてみると、同居世帯の減少、親子・親戚・ご近所の‟ちょうどいい”距離感の会話スペース、子供たちの様々な外遊び道具やアウトドア用品置き場、もちろん冬場の除雪用具など、考えてみると、ソトとナカをつなぐための‟中継ぎスペース”のような役割の重要性は上がっているのかもしれません。

 

ちなみに、この家の土間に使用されているのは大谷石(おおやいし)と呼ばれる石材。大谷石は柔らかく加工がしやすいことから、古くから外壁や土蔵などの建材として使用されてきました。また、その耐火性・蓄熱性の高さからパン釜やピザ釜等、石釜の構造材として用いられる素材です。この何とも言えない独特の風合いが特徴で、木の家との相性も抜群です。かつて近代建築の三大巨匠の一人、フランク・ロイド・ライトが帝国ホテルの設計で採用したことでも有名です。

 

キノイエは、上越・妙高・糸魚川で暮らす私たちが、地元の四季の変化と室内環境、生活習慣と利便性、風習文化に寄り添うデザインなど「最高の地元ライフ」の実現のために創り上げた、地元オリジナルブランド住宅です。ぜひモデルハウス「上越 塩屋新田の家」に遊びにいらしてください。

 

<上越モデルハウス「塩屋新田の家」>

 

新潟県上越市塩屋新田地内(きらめきタウン内)

https://goo.gl/maps/Sy7W184KAcz

 

<お問い合わせ>

【電話番号】0120-470-456
【予約メール】info@kaneta.co.jp(キノイエ係)
【電話受付時間】9:00a.m.~5:00p.m.

 

キノイエ 土間大谷石の土間

 

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