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時間をつなぐリノベーション


November 20, 2018

November 20, 2018

先日、所用で村上市にお邪魔しました。

 

 

糸魚川市が新潟県最西端であれば、村上市は新潟県最北・最東の市。かつて村上藩の城下町として栄えた場所で、三面川の鮭や村上牛などが有名。今も城下町の面影が色濃く残る歴史情緒溢れるまちです。

 

 

 

 

その村上駅前に大正11年の創業当初から存在する扇屋旅館さんに宿泊させてもらいました。80年以上に渡り増改築を繰り返してきたこの旅館は、2012年に敷地内にオーナーの住宅を新築することをきっかけに、耐震補強を含む全面リノベーションを行い、モダンとクラシックの融合する素敵な旅館に生まれ変わりました。生まれ変わった扇屋旅館の敷地内にはカフェも併設し、まちに開いた新たな駅前スポットとして親しまれるようになり、2013年にはGOOD DESIGN賞、インテリアデザイン大賞等を受賞するなど、この地を建築探訪する際には外せない場所になっています。

 

 

 

 

 

最大の特徴は、既存の古い建物と新築部分が緩やかにつながるような設計デザインに腐心されている点。新旧の対比ではなく、グラデーション。宿泊客が建物内にひとたび足を踏み入れると、廊下やお部屋の随所に、新しさで清潔感あふれる旅館でありながら、創業当時の時代感がクロスオーバーしてくる、不思議な落ち着きが感じられる空間になっています。こうしたあたりに設計者の絶妙なセンスを感じます。

 

 

 

 

このリノベーションを手掛けた設計事務所によると、「着目したのは既存の中庭です。通りに対して閉ざされていた中庭を減築によって街に開き、それを核として旅館と住宅の諸機能と、雑多な建築群を再編した」とあります。「長年親しまれてきた空気感を残すことにも留意した」とあるように、新しく生まれ変わったこの中庭は、この地を訪れる観光客や宿泊客、そして地域の人々にも開かれた公共空間を生み出しており、さすがの一言です。

 

 

 

 

 

キノイエの設計思想にもある「ソトとナカをつなぐ」というコンセプトに通じるものを感じつつ、新築では絶対に表現することができない、その建物の歴史と息づかいが現代という時間としっかりとつながるリノベーションの好例に、大いに刺激をいただきました。

 

 

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なお、この旅館の宿泊料金はとても良心的(素泊り:¥5,400~/1泊2食:¥7,560~/朝食のみ、夕食のみも対応可)です。村上を訪れた際はぜひ一度宿泊してみてはいかがでしょうか?

 

 

扇屋旅館のホームページ

http://www.ougiya-murakami.com/

 

 

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